六尺と越中

「褌」を「ふんどし」と正しく読めない方が多いように、
「ふんどし」がどのようなものか、一般的な理解は残念ながら薄いと言わざるを得ません。

例えば「褌」には、極めて大きな分類として「締め込み」スタイルと「越中褌」スタイルがあります。

前者は文字通り、一枚の布を「締め込む」手間が掛かりますが、
後者は言わばこれを簡素化して、「留める(簡易に結ぶ)」ことで衣服としての体裁が保たれます。

近年、越中褌の良さが見直されています。
通気性が高く皮膚を傷めない、強い圧迫感なく寛げる、といった長所が、
近現代の下着(ブリーフ・トランクス・ビキニなど)に比べて際立っているためです。

このように、越中褌には六尺褌など「締め込み」スタイルの褌にはない良さがあり、
言わばこれは、「優れた下着としての良性」と言えます。

言い換えると、締め込み、殊にねじって巻きつけるタイプの褌は
下着というよりは一つの外装として機能しているのであり、
下着としての越中ふんどし、ハレ着としての締め込みが
混淆した理解を生んでいるのは、ぜひ正すべき現状です。

例えば、褌について理解の薄い人にとって、
市販されている「越中褌」を「締め込みスタイル」で着用する傾向が見られます。

実例として、越中褌は横ミツとなる部分をヘソのあたりで結び、
臀部(おしり)を全て覆い隠して股をくぐらせ、前に垂らしますが、
一部ではありますが、臀部を覆わずに、挟み込んで締め込み状にしている方がおられます。

しかしこれは全くの誤りで、
越中褌と締め込みが同じものだと視認しているから、だと考えられます。

越中褌に「緊褌一番」の様相は無く、
あくまでも、心意気を示す衣装は「締め込み」です。

薄れゆく日本の被服文化の動向を、注意深く見守り、
必要があれば正してゆく必要があるでしょう。

この記事へのコメント

2014年02月11日 18:14
越中は簡単なものですが六尺の白の方がかっこよくて男気感がいいのです。
2014年02月16日 11:54
英さん

コメントありがとうございます。
越中褌を「締める」と表現する人が見受けられますが、
これはどう考えても改めたいところです。

同じ褌の類でも、
その意味付け、位置づけが違うことを
改めて伝えていきたいと考えております。
2014年02月23日 19:32
こんばんは。はじめまして。伸と申します。
六尺褌と越中褌、それぞれの素晴らしさがあると思いますが、なかでも六尺褌には、日本男児としての誇りを高める魅力があると思います。これからもコメントをさせていただくと思いますが、よろしくお願いします。
2014年03月04日 10:19
伸さん

お返事が遅く失礼しました。
コメントありがとうございます。

それぞれの適性や役割を認めつつも、
やはり六尺には、奥深いものを感じます。
引き続き、ご感想をお寄せ下さい。
どうぞ、よろしくお願いいたします。