六尺褌と歩く②~現世の仏国土を往く~

「世界文化遺産」に登録された岩手・平泉の文化に、
長く伝承されてきた祭礼がある。

平安の昔より天台の教えを奉じる毛越寺。
摩多羅神を祀る祭礼の一環「二十日夜祭」は、
世界遺産の主要な構成資産であるこの寺院に伝承されるもので、
褌姿の男たちが、松明を掲げて行進する。

想像していたより、ずっと賑やかだ。
平泉駅前には、下がりのある六尺ふんどしに
胴巻姿の男たちが集い、今か今かと出発の時を待っている。

何より凄いのは、彼らを追わんとする女性たち。
他の寒詣同様、「厄除け」の意味合いもあるようだが、
参加する人々の年齢層も多岐にわたっている。

手に高提灯を掲げ、また松明を抱く者もいる。
この地独特の気風なのか、凍てつく寒さに震えながら、という雰囲気ではない。
あくまでも陽気な裸参りである。

重要なのは門内に入場してからで、
松明をお互いにぶつけ合いながら奥の常行堂を目指す。
この姿が見どころなのだろう、多くのカメラマンがフラッシュを焚いていた。

隊列は浄土庭園の池をぐるりと巡りながら、常行堂を目指す。
心もとなくなるような縦ミツに寒さを感じながら、
悠久の古都を後にした。
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